旧車を日常使いするのは難しい!?旧車こそデメリットを愛すべき理由!
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超高性能な機能が搭載された新車ではなく、どことなくレトロで赴きのある旧車に惹かれているといった方は多いのではないでしょうか。
レトローカーなどは一時期驚くべき高騰を見せたことから投資目的で購入される方もいるかもしれませんが、一部“普段使いしたい”と思い購入される方もいるようです。
しかし、こういった旧車を維持するためには新車などと違う“リスク”が潜んでいるといわれています。一体どういことなのかここで解説していきましょう。
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部品について
旧車を維持するためには部品の確保が必要になってきます。
旧車の部品は基本的に製造中止になっているものばかりであり、仮に何らかの部品を入手するためにはそれ相応の努力が必要になってきます。
日本車の旧車はとくに部品が出てこないといわれており、懸命に部品番号を追っていくことで出会えたら奇跡的と考えるべきとさえいわれています。また、とくにリブロパーツで問題ないという方も多いと思いますが、中にはどうしても純正パーツでないと我慢できないといったコレクターの方もいるでしょう。
もちろんどこかに残っている可能性はあるものの、どうしても復刻品として粗悪なものが出回っている現状もあるため注意が必要といわれています。
仮にネットオークションを介してデッドストックを手に入れることができたところで、多くが劣化していることから日常使いできるかは不明です。
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修理にも注意が必要
旧車を扱っているディーラーの場合、修理や整備を受け付けてくれない場所も少なくないといわれています。専門店でも難しいといったことは旧車を愛する人たちの常識であり、“全幅の信頼を寄せることができるショップ”を見つけることは、かなり至難の業といわれているようです。
どうしても大手の場合は効率を重視してしまうことから、旧車の修理や板金塗装なども適当に処理されてしまうといった事例が少なくよう。
費用対効果が悪いだけでなく、結局別の業者に出さなければならないハメになり費用が無駄になってしまうことになります。
昔から経営し続けている腕の良い職人がいる修理工場がおすすめといわれていますが、こういった場所は今やかなり少なくなっているほか、高齢化が進んでしまいたしかな仕事をしてもらえるかわかりません。
旧車好きのコミュニティなどを辿り、プロが納得できる場所を見つけられるまでは旧車の購入は控えた方が無難かもしれません。
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税金について
旧車自体の価格が高騰していることから、それを購入するだけの費用の捻出も比較的デメリットのひとつといえます。しかし、その部分をクリアしたからといって安心するのは早いでしょう。
じつは、税金は13年を超えてしまうと自動車税と重量税が増税される仕組みとなっており、旧車の自動車税は最大でも15%もアップしてしまうというのですから注意が必要です。
また、対人に関連した保険に加入はできるのですが、旧車のような車両は車両保険に加入することができないため、何らかの車両事故を起こした際にかなり不利な状況に陥るとされています。
中には旧車であっても車両保険に加入できている方もいるようですが、やはり加入が拒否されることが多いため安全運転を心がけることが重要になってくるといわれています。
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性能の低さのギャップ
旧車を日常使いしたいといった方の多くは、旧車が公道を走っている姿に憧れて利用している傾向にあります。
たしかに、ハイテクな車両やかわいらし今時の車両が走っている中、なんともいえない哀愁漂うクラシックカーが走っていると多くの人の目に止まることでしょう。
ドライバーは何気ない顔つきで運転をしていますが、やはり旧車は圧倒的に現代の車両と比較して性能が低いといったデメリットがあるので注意が必要です。
エアコンガ効きにくいとかギアがあまり入らないなどもありますが、ブレーキの効きがかなり甘いといったところには注意が必要になるでしょう。
燃費も悪く、旧車を使って遠出したいと思っているとトラブルに巻き込まれてしまうことも少なくありません。もちろん旧車には旧車の良さがあり、そういった部分が魅力ととらえられる方はいいのですが、現実とのギャップに我慢できなくなる方も少なくありません。
相当乗り馴れているとかドライブテクニックがある方でないのであれば、近所の安全な公道をゆっくり走るといった程度にしておくことをおすすめします。
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デメリットを受け入れることが重要
旧車を購入したいと思っている方の多くは、そのレトロなビジュアルや価値に惹かれている方ばかりです。
しかし、そういったメリットではなく、圧倒的に多いデメリットを“メリット”と考えられるような人でないと、旧車を乗りこなすことはできないのではないでしょうか。
この不便さ、使いにくさが魅力。学生の頃にやんちゃだった生徒の方が可愛いという教師のように、旧車についても同じような感覚で接してみてはいかがでしょうか。